教育CSRのトレンド情報

職場体験・企業訪問、どうする?

“学校”の職場体験や企業訪問、 受け入れや実施内容に不安や課題を感じていませんか?

「職場体験・企業訪問」-日本の中学校では、今やキャリア教育の中核となっている学習活動です。事業所などで生徒が働くことで、職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする学習活動のことを指し、プログラムとしても現場に浸透しつつあります。※1現在、98.4%の公立中学校で「職場体験」を実施、その内のおよそ4分の1は5日間という長期の実施パターンを占めています。※2学校側のニーズとしては、子どもたちの生活や意識の変容、学校から社会への移行をめぐる様々な課題、そして、何よりも望ましい勤労観、職業観を育む体験活動等の不足への対応策として広く周知されていますが、一方で受け入れる企業としては、実際のところどうなのでしょう?

※1 引用:文部科学省「中学校職場体験ガイド」より

※2 引用:国立教育政策研究所「平成27年度職場体験・インターンシップ実施状況等調査結果」より

職場体験・企業訪問が求められる背景

子どもたちの「21世紀社会を生きる力」を育むことが求められて久しく、次期学習指導要領では、「開かれた教育課程」による子どもたちの資質・能力の育成がめざされます。子どもたちが身につけた資質・能力をもって「社会・世界とどう関わるか」を意味づけるキャリア教育は、一層のニーズの高まりを見せており、職場体験は、主に総合的な学習の時間を活用したキャリア教育の柱となりつつあります。現場教員でも知らない方はいないでしょう。

文部科学省では、この職場体験の教育的意義として以下の通り定義しています※3

・学ぶこと、働くことの意義の理解、およびその関連性の把握
・啓発的経験と進路意識の伸長
・職業生活、社会生活に必要な知識、技術・技能の習得への理解や関心
・社会の構成員として共に生きる心を養い、社会奉仕の精神の涵養 等 

日本の子どもたちにとって「職場体験」は、社会や働く大人に直接触れる稀に見る貴重な機会であると言えます。同じく修学旅行プログラムの一環としても人気のある「企業訪問」も、修学旅行に教育的価値をもたらす活動として人気です。

※3 引用:文部科学省「中学校職場体験ガイド」より

職場体験・企業訪問の実態と企業のニーズ

とはいったものの、最大5日間も受け入れる企業としては負担も大きいものです。
学校と企業の間に入るキャリア教育コーディネーターが存在しない場合も多く、大多数の企業は学校側の具体的な教育的ねらいを明確に理解できず、学校側は企業側が期待することを知らずに、とにかく受け入れ先を確保することに奔走している状況です。キャリア教育的に意義のあることは確かであることから、企業側も断りにくいのが実情ではないでしょうか。

企業訪問の実態と企業のニーズ

職場体験・企業訪問を戦略的に活かすためには?

本来は、多くの企業にとって消費者の一人である生徒と触れ合う貴重な機会であるにもかかわらず、上記のように受け入れ側の時間的・人的負担が大きいのです。そして、実施することによりどのようなリターン(成果)があるのか、見えづらいということもあり、社内外の理解につながらず、何年も同じ部署、同じ担当者が同じことを続けている・・・というケースも少なくありません。

【事例1:A社】

「社内協力者・担当者のモチベーションが・・・」

プロファイル
・受け入れ開始:5年目
・受け入れ校:近隣の中学校
・受け入れ期間:3日間
・受け入れ人数:通年6-8名
・受け入れ担当部署:CSR部が統括、社内4部署が協力
・内容:
毎年会社説明の後、各部署に1-2名ずつ配置し、各部署の担当者についてまわる(シャドーイング)をしていますが、担当者個人の負担が大きく、社内的にも目的が理解されず、苦情もちらほら・・・

課題:取組みの価値を事業活動につなげられていない

ここが改善ポイント!
消費者(もしくは未来の消費者)である子どもたちに、企業理念や、企業のもつ次世代育成へのメッセージを直接的に伝える機会ととらえ、会社説明を子ども目線で見直してみましょう。そのためには、実施後の学校や生徒からのフィードバックを確実に得て、社内外の広報などに活用できるようなアンケートも必須ですね。

【事例2:B社】

「準備に時間がかかる割に、子どもの反応が・・・」

プロファイル
・受け入れ開始:初年度
・受け入れ校:修学旅行で都内に来る遠隔地の中学校
・受け入れ期間:2時間
・受け入れ人数:15名
・受け入れ担当部署:ブランドコミュニケーション部の新人1名
・内容:
時間も短いので、会社紹介・社内見学でほとんど終わってしまうが、普通のオフィスでハンズオンの施設もないので、社内見学のためのハンドブックを制作し、配布するが子どもの反応は薄い。が、基本的に1名で対応するため、他のやり方も厳しい・・・

課題:実施にかかる労力が大きすぎる

ここが改善ポイント!
子どもたちにわかりやすく、どの担当者でも同じように話ができるようなスライド資料などを準備しましょう。ビジュアル面や内容についても子どもたちの興味喚起ができるものにすることが重要です。また人数が多い場合も子どもと教員が中心となり実施でできるようなアクティビティを取り入れるのも有効です。

職場体験・企業訪問の本来のあるべき姿

職場体験・企業訪問の本来のあるべき姿

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この記事の最終更新日:2016年8月25日

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