企業の教育支援活動 知っておきたい5つの基本情報

教員について知る
~教員はなぜ忙しいの?~

一般企業と学校の組織の違いを知り、教員とのよりよい連携を

教員の現状を知るとともに、教員が企業に期待していることを理解したうえで、円滑なコミュニケーションをとることが大切です。

先生と連絡をとるのも一苦労…教員の“今”を知る

学校と一般企業の「当たり前」には、多くの違いがあります。
今まで関わる機会が少なかったため、お互いの組織・文化の違いを知るチャンスもなく、また知ろうという意識も薄かったといえるでしょう。
教育支援活動を行うにあたっては、学校との連携体制の構築は不可欠です。まずは、基本的な学校の組織・文化、教員の業務内容などを確認しましょう。

学校の運営
学校の組織は、管理職(校長や副校長・教頭)と教員が、複数の職務を兼任し成り立っています。

管理職の役割

校長は、学校の最高責任者です。学校経営方針を定め、所属職員のマネジメントから教育課程の編成、校内人事などの管理運営を行っています。
副校長・教頭()は、校長の職務権限を助ける立場にあり、校務分掌のとりまとめや、必要に応じて職員への命令・指示を行います。またPTAや保護者の窓口を担うケースも多くみられます。

副校長(任意設置)は、校長を助け、命を受けた校務を行います。
 教頭(原則必置)は、校長(副校長を置く小学校においては、校長及び副校長)を助け、
 校務を整理し、必要に応じ児童の教育を行います。

教員の役割

学校には「校務分掌」があり、学校全体、所属学年単位それぞれの側面から職務分担があります。1名の教員が複数の職務を兼任しているため、各教科の学習指導以外にもさまざまな役割を担っています。

校務分掌組織図(例)

校種別の教員の業務内容
校種によって、教員の業務内容や勤務の状況が異なります。

小学校の先生

学級担任は、国語・算数・理科・社会などから総合的な学習の時間まで全ての授業(一部専科の教員が配置されている場合もあります)を受け持ち、健康観察や給食指導、掃除指導等の日常生活の指導も行います。
そのため、朝、担任する教室に入ってから児童の下校指導が終わるまで、職員室に戻らないということがも少なくないのです。

中学校の先生

教科担任制ですので、担当教科の授業を複数学年、複数クラスに対し実施します。(道徳・特別活動・総合的な学習の時間については学級担任が実施します)
小学校の先生よりは日中の時間の融通はききますが、部活動指導を受け持つ場合が多く、朝練や土日の練習・大会などの指導もあり、拘束時間が長いともいえます。

高等学校の先生

中学校と同じく教科担任制ですが、それぞれの担当教科により高度で専門性の高い教育や指導を行います。専門的な教材研究の時間を十分に確保するため、各教員の授業の持ち時間数は中学校の教員より比較的余裕があります。
しかし、大学受験・就職支援など、キャリア教育・進路指導に関する支援やサポートが多くなります。

その他、各校種共通で、体育祭や文化祭、林間学校や修学旅行など、さまざまな学校行事の企画・運営、PTA活動、いじめや不登校などの生活指導、保護者対応等、授業以外にも様々な業務を分担して行っています。
教員の年齢構成
文部科学省が発表した2013(平成25)年度「学校教員統計調査」の結果、公立小学校・中学校・高等学校のいずれでも、30歳未満の比率が上昇しています。この結果は、教員年齢構成の不均衡を示しています。
balance
第2次ベビーブーム世代の児童・生徒数増加に対応するための大量採用層が、現在定年退職時期を迎えており、その穴埋めのための新規採用者が大幅に増え、図のようにアンバランスな構成になっています。
経験値の高い層が減り、人数の極端に少ない40~30代後半の中堅層への業務負担の集中が課題とされています。
教員の業務実態
日本の教員の多忙さが、近年のテレビや新聞などの報道でも話題になっています。
「教員は残業もなく、夏休みも長い」と思われていた時代もありましたが、ある調査によると教員の1日の勤務時間は11時間を超えています。
校種によっても多忙さの内容は異なりますが、社会環境や家庭環境の変化、それに伴い必要となる課題解決のための対応や新たな教育テーマ、さらには多様な保護者への対応など、全体的に教員の勤務時間は長くなっており、心身ともに負担が増加している現状があります。
また夏休みは長期休暇と誤解されているようですが、公務員ですので数日の「夏季休暇」以外は、児童・生徒が休みであっても教員は勤務しています。

この記事の最終更新日:2016年7月28日

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